これからお話する内容は、知っている人は当然のこととして当たり前のことなのだと思います。そのためわざわざ私が説明するまでもないことだと思いますが、私としてはとても役に立ったことでしたし、それまで思いも付かない目から鱗のことでしたので、改めてご紹介したいと思います。
思い出話し
私にとって楽譜を読む際に第一のハードルとなるのが、#や♭の記号でした。特に、楽譜の音をギターで確認する際に、いちいち、#や♭を頭に入れて弾いていたのではとても面倒くさくてお手上げでした。
そんなある日(ここ5年くらいですが)、移調読みのテクニックを知ることができました。このテクニックにより#や♭は完全に無視して譜面を読むことが可能となり、私にとって目から鱗の出来事でした。(この年になってやっと知りましたが、もっと若い時に知っていれば大げさに言えば人生が変わったかもしれません。)
ドレミファソラシドの音階について
ドレミファソラシドの音階の音と音との離れ具合は、ド(全音)レ(全音)ミ(半音)ファ(全音)ソ(全音)ラ(全音)シ(半音)ドとなっています。これは、ドがどの音から始まっても同じです。
どうしてこうなっているのかは勉強不足で分かりませんが、人の耳にはこの音階が心地よく聞こえるのでそうなっていると思います。
これを五線譜に記載すると、「ド」の始まりの音が下第1線(ハ長調のド)の場合はご存じのハ長調の音階となり、#や♭の記号が付かずに順番に記載すればOKです。

この音階にコードで「C」を割り当てたとします。
次に転調するとします。例えば「C」を「D」に転調したとします。ギターではカポタストを2フレットに付けて「C」のフォームのままで「D」を弾く場合です。
五線譜では、ドが下第1間(ハ長調のレ)からとなり、ドレミファの音階がド(全音)レ(全音)ミ(半音)ファ(全音)ソ(全音)ラ(全音)シ(半音)ドとなるためには、「ド」と「ファ」の音は#する必要があります。

これが、下第1間(ハ長調のレ)をドとした場合のドレミファの音階となります。
移調読みとは
そして、スタートの「ド」の音の位置によって、必要な#や♭の数や場所が決まります。
具体的には次のようになります。

これを逆に読めば、#や♭の数によってどこから「ド」が始まる音階なのかが分かります。例えば、#が4つの場合ですと、第1線(ハ長調のミ)が「ド」とみなして楽譜からドレミファを読めば、自然と#を付けたドレミファになります。
移調読みについての私の理解(分かりにくかったらすみません。)
五線譜上のドレミファのスタートの「ド」の音が分かれば、#や♭を気にせず(無視して)その「ド」の音を基準としてドレミファを読めば自動的に#や♭を反映したドレミファとなる。
そして、スタートの「ド」の音は、#や♭の数で自動的に決まっている。応用としては、#や♭の数を見ればスタートの「ド」の音の位置が分かるので、その位置を「ド」と見なして音符を読めばよい。
ギターでの応用
詳しくはこちらを⇒クリックしてください。
ギターの指板上のドレミファは次のようになっています。
ギターという楽器は、転調・移調が実に簡単な楽器です。カポタストを使ってフレットを移動すれば転調・移調ができてしまいます。これが鍵盤楽器の場合ですと、#や♭を頭に入れて弾くことが必要となりますが、ギターの場合はどの位置(高さ)から始まっているかを知れば#や♭を考えなくても転調・移調して弾くことができます。

ハ長調では、丸印のドが5フレットになるところから弾けば自然とハ長調(C Major)のドレミファになります。

移調読みを応用すると、例えば#が2つ付いている譜面ですと、下第1間(ハ長調の「レ」)をドと見なしてドレミファを読み取ります。

そして、ギターではハ長調の「レ」の位置に丸印のドがくるところを探し、具体的には丸印のドが7フレットになるところから読み取ったドレミファを弾けばOKです。そうすれば、自動的に譜面の2か所で#をした音で弾いています。
まとめると
1.入手した譜面の#や♭の数を数える。
2.#や♭の数に対応した「ド」の位置を確認する。
3.上記の位置をドと見なして譜面からドレミファを読み取る。
4.ギターの指板で2のドの位置になるフレットが何フレットかを確認する。
5.3で読み取ったドレミファを4の位置で弾く。
となります。詳しくは、こちらをご覧ください。⇒クリック
こうすれば、譜面の#や♭を気にせず弾くことができます。ただし、譜面の途中で指示される#や♭は守ってください。
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