ここからは、当面タブレットとPCを使ったカラオケの作成についてお贈りしたいと思います。基本となるアプリの入手には少々費用が発生しますが、それ以外は無料ソフトを使って作成します。また、この方法で作成したカラオケ作品も順次公開していきたいと思います。
作成手順
カラオケ作成の大まかな手順は以下のとおりとなります。
・iReal Proを使って曲の骨格を作成
・iReal Proで作成した曲のデータをMIDIデータに変換してPCに転送
・MIDIデータをシーケンサーソフトで読み込む
・シーケンサーソフトで適宜修正
・音源ソフトで再生、録音
以下に、具体的なカラオケの作成手順を「Sunny」という曲を例としてご紹介します。
iReal Proを使って曲の骨格を作成
これからご紹介するカラオケの基本的な骨格は「iReal Pro」というアプリで作成します。このアプリのすごい点は、コード進行が分かればなんとかカラオケの骨格を作成できることです。その際の楽器の音はピアノ、ベース、ドラムといったリズム隊が基本で、ピアノはギターやオルガン等にも変更できます。
ただ、「iReal Pro」はそのままでもカラオケとして使うことはできる良いアプリですが、コードが1小節に4つまでしか使えなかったりシンコペーションの指定ができないため、曲の肝が表現できずカラオケとして使いづらい点もあります。
今回ご紹介するのは、こういった欠点を、PCとの組合わせることで痒いところに手が届いたカラオケにする方法です。是非、ご活用ください。

アプリの入手方法は、iOSの場合は「App Store」で、Androidの場合は「Google Play store」で「iReal Pro」を検索すると見つかります。使用する際は購入費用(1500円~2000円の間だったと思います。)が必要ですが、とても利用価値のあるアプリなので購入しても損はしないと思います。
このアプリの素晴らしい点は、世界中から無数の曲のデータがアップロードされており、簡単に使うことができることです。今回作成する「Sunny」も既に登録されており、すぐに曲のデータが見つかりました。楽器の設定は、エレキギタークリーン、パーカッシブオルガン、ピックベース、ドラムとなっていました。


参考に、オリジナルの音はこのようになっています。
このままでは曲の基本的なコーラス部分だけですので、イントロ、アウトロ等を加えて1曲となるように修正します。修正後のコード進行と音の設定は以下のようにしました。メインコーラスを2回繰り返してコーダに入りエンディングになるようにしました。


ここまでで、こういった曲になりました。
このままでもカラオケとして使えないわけではありませんが、この曲の肝となっているシンコペーションは是非とも表現したいところです。そこで、作成した曲のMIDIデータをPCに転送して修正します。
iReal Proで作成した曲のデータをMIDIデータに変換してPCに転送
iReal Proには、曲データをMIDIデータに変換して転送する機能があります。その手順を示します。右上のアイコンから「オーディオを共有」を選び、次に「MIDI」を選びます。


そうすると、iReal Proは曲データをMIDIデータに変換し、その後にMIDIデータの共有方法を聞いてきますのでメールを指定します。メールにMIDIデータが添付されますので、宛先をPCにしてデータを転送します。
MIDIデータをシーケンサーソフトで読み込む
メールで届いたMIDIデータをシーケンサーソフトを使って修正していきます。使うシーケンサーソフトは「Cherry」と「Domino」の二つです。どちらも無料で使うことができます。
「Cerry」だけでも充分修正は可能ですが、私は「Domino」が使い慣れているためDominoで修正しています。
その「Domino」ですが、iReal Proで作成したMIDIデータはそのままではDominoではうまく読み込めないため、一旦、「Cherry」で読み込んでそれを「標準MIDIファイル」で出力し、Cherryから出力されたMIDIデータをDominoで読み込むという手順を踏んでいます。







読み込んだデータを適宜修正していきます。(以下は、項を改めます。)
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